11月24日、TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女(100カノ)』の第1期一挙上映会が、東京・秋葉原UDXシアターで開催された。
「TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』第1期一挙上映マラソン大会~100カノはスポーツですからね!~」と題したこのイベントでは、2023年10月に放送されたアニメ第1期全12話を一挙上映、さらに朝井彩加さん(薬膳楠莉役)、上坂すみれさん(花園羽々里役)によるトークショーも行われた。アニメ第2期の放送を2025年1月12日(日)に控えており、作品の熱気も高まったタイミングでのイベントとあって、会場には多くのファンが駆けつけた。
イベントのオープニングでは、これまで100カノ特番やイベントでもMCを務めてきたバッファロー吾郎・竹若元博さんがMCとして登場。「とんでもないイベントに参加してくださった、とんでもない皆さま、ありがとうございます!」と挨拶すると、観客席からは大きな拍手が巻き起こる。そして「イベント名にもある通り、100カノはスポーツですから、いい汗かいていきましょう!」と力強く宣言すると、約6時間に及ぶ大ボリュームのイベントがスタート。
第1話からハイテンションの会話劇が繰り広げられる本作。すでに本編視聴済みの観客が多いイベントながらも、上映が始まると会場は大きな笑い声で溢れていた。
朝井彩加さん&上坂すみれさんのスペシャルトーク…キャストが振り返る「一番○○だったシーン」とは?
第8話までの上映が終わると、再び登場した竹若さんによる呼び込みで、朝井彩加さん、上坂すみれさんを交えてのスペシャルトークが始まった。
朝井さんは「よくぞここまで走り抜けました!」と長時間の鑑賞を続けるファンに向けてねぎらいの言葉をかけると、上坂さんは「まだまだ元気じゃないですか!?」と大きな歓声に驚いた様子。
最初のトークテーマは「アニメ100カノ第1期を振り返ろう『一番○○だったシーン』セレクション!」。ここでは朝井さんと上坂さん、それぞれにアニメ第1期の中で『一番○○だったシーン』というテーマでシーンを選び、その理由をトークすることに。
朝井さんが選んだのは『一番酸欠になったシーン』。第7話「はじめましてのお薬少女」の楠莉初登場のシーンをチョイス。「100カノの洗礼を受けた」と語る朝井さんは、当時のアフレコを振り返り、加藤 渉さん(愛城恋太郎役)と2人きりの収録で、恋太郎とずっと弾丸で走りながら漫才をしているような感覚に襲われたとのこと。
また、『一番愛に溢れたシーン』として、第12話「君のことが大大大大大好きな100人の彼女(あと94人)」のラストでOPテーマが流れるシーンをチョイス。“ラスボス”を彼女にして、ますますにぎやかになった恋太郎ファミリーが印象的だったとのこと。サブタイトルにも「あと94人」とあったことで、スタッフの「(彼女を)あと94人出すぞ!」という作品への気合と愛を感じたとのことだった。
上坂さんが選んだのは『一番よくわからないがとにかくすごいシーン』。第11話「この命にかえても」の特殊エンディングをチョイスし、歌はもちろん、映像がとても丁寧に作りこまれていて衝撃的だったことを語った。
また、本渡 楓さん(花園羽香里役)とカラオケに行ったエピソードを披露。そこで本渡さんが第1期OPテーマ(「大大大大大好きな君へ♡」)を歌ったので、「負けてらんない!」と第11話のEDテーマ(「今日のエンディングは私が買い取ったから好きにしていいわよね♡」)を歌ったという上坂さん。本渡さんの「お母様~!」という合いの手が入って盛り上がりを見せたとのことで、改めて歌ってみて「すべての悩み、苦しみがなくなりました」と、楽曲のパワーをアピールした。
これに加えて『一番血管に響いたシーン』として、同じ第11話の「母親の愛、舐めんじゃないわよっ!」と叫んだシーンをチョイス。院田唐音を演じる富田美憂さんの全力のお芝居を受け、自分もリミッターが外れて、いいお芝居ができたと語る上坂さん。
本作のオーディションは羽香里役で受けに行ったが、その場のオーダーで羽々里のこのシーンを演じてほしいとのやり取りがあったとのこと。原作は読んでいたが「こんなにやばいキャラだったっけ…」と思っていたと語った。
続いて、「100カノファンの質問に答えよう!」のコーナーでは、事前にアニメ公式Xで募集した2人への質問にこの場で答えていくことに。
「楠莉が作った薬の中で使いたいものは?」という質問には「一回空が飛びたいし、入れ替わりもしてみたい」と朝井さんが話すと、上坂さんは「朝井さんと入れ替わりたい!」と発言。すると朝井さんは上坂さんになった自分を想像して、「まずは…1人になって自分を観察する!」と語り、会場の笑いを誘う。
それに対して上坂さんは朝井さんと入れ替わったら「ゲーム実況したい」と、朝井さんが普段行う配信活動に着目。すると、「別に入れ替わらなくても、一緒にやろう!」と提案し、意気投合していた。
「もしも羽々里さんのようなお金持ちだったら、買い取って好きにしてみたいものは?」という質問が飛び出すと、上坂さんは「アニメ会社を買い取って、好きなキャストで作りたい」と回答。朝井さんはいろいろと悩んだ挙げ句「…地球って買えるんですか?」と冗談交じりに話すと、上坂さんは「地球を買ったら何しますか?」と話を広げた。しかし、朝井さんは力をつけすぎた自分に恐怖を覚えたようで「いや、要らないな…」とコメント。最終的には「上坂さんと一緒にアニメを作りたい」という回答に着地した。
「作中のアドリブでここを見て!というシーンは?」の質問には、一番アドリブが多かったのは羽々里かも…と話しつつ、当の上坂さんは「喋りすぎて、なにを言ったか覚えてない」と明かす。また、「おぎゃーとかあびーとか、言葉になってないことが多いです」と話し、アドリブを振られるときは、シンキングタイムが3秒ほどしかなく、瞬発力が大事と語った。
そして最後の質問で「楠莉と羽々里の共通点は?」と聞かれると、朝井さんは一言「(二人とも)やばい。話をややこしくする元凶」と回答。キャラとキャストとの共通点という視点では、朝井さんは「(楠莉との共通点は)好きなことに対して夢中になりすぎてしまう」と回答し、ゲームに夢中になると足がカチカチになってしまうくらいとのこと。上坂さんは「(羽々里との共通点は)距離感の詰め方が変なところ」と回答し、仲良くなると異常に距離を詰めてしまうとのことで、会場からは笑い声が溢れた。
トークショーの最後には残り4話の上映に向けて、朝井さんは「ずっと座りっぱなしだときついので、ストレッチをして、心を朗らかにして残り4話に挑んでください」とエールを送った。上坂さんは「ママが来るまで、無事でいてね!!!!」と羽々里流の応援をすると、ファン全員を立ち上がらせて深呼吸を行い、大きな盛り上がりを見せたままトークショーは幕を閉じた。
“日本で一番過酷なイベント”は無事終了!「100カノって健康にいいんだ」
第9話からはついに羽々里も登場し、コメディ全開の場面もあれば、シリアスな一面が垣間見える瞬間もあり、客席のファンも固唾をのんで見守っていた様子。第11話のエンディング、そして怒涛のギャグが応酬する第12話で再びエンジンが掛かり、疲れを感じさせない笑い声に会場が包まれる中、無事に全員で全12話の上映を“完走”することができた。
約6時間のイベントもラストとなり、朝井さんと上坂さんが再び登場。参加したファンは達成感に満ちた様子で、大歓声に迎えられた2人はそのパワーに驚きつつ、「みんな生き生きしてる!(朝井さん)」「100カノって健康にいいんだ(上坂さん)」と思い思いの感想を口にした。
エンディングトークも盛り上がる中、「マラソンを走り切った皆さんへのご褒美を用意してあります!」というMCの竹若さんの言葉とともに、スクリーンでアニメ第2期メインPVが初公開。新しいヒロインの映像や声が初披露され、会場は大いに盛り上がった。上坂さんは「あんな回もこんな回もあります!」とファンの期待を煽った。
同じく今回のPVで初披露となった第2期OPテーマについては第1期と第2期のヒロイン全員が歌唱するということで、第1期でも参加していた朝井さんはもちろん、上坂さんはOPテーマは初参加。上坂さんは「音が分厚い!」と感想を述べると、朝井さんいわく「アドリブ全開のパートもある」とのこと。2人は即興で一部分を歌唱する一幕もあり、ファンからは大きな歓声が上がった。
最後に朝井さんは「2期はスタッフさんの愛が溢れすぎていて、バトルアニメのような作画になっています。アフレコは毎回『キッツ…』と言いながら臨んでいます。みなさんも第2期を全力で楽しんでいただけたらと思います!」とコメント。
上坂さんは「今日、日本で開催されているイベントで一番過酷なイベントだったと思います。完走おめでとうございます! 第2期を楽しみにしている皆さんの声を直接聞けて、私たちも放送が楽しみになってきました。1期よりも突っ込んだネタが多いし、最高の彼女ばかりです。」とコメント。
締めくくりとして、上坂さんの発案で一本締めならぬ「一本キュン締め」(全員で目をぎゅっと閉じるアクション付きの一本締め)で、無事にイベントは幕を閉じた。